このホームページを、製作するに当たって、さまざまな文献を参照もしくは引用いたしました。ここに、その書籍の概要をご紹介するとともに、是非皆さんにも読んで頂きたいと思います、中にはすでに入手困難になっているものもあるかと思いますが、各地の図書館には、必ずあると思います。(邦訳本のみを掲載いたしました。)


ケネディ暗殺の真相




大森 実監修 
昭和39年10月15日初版 
弘文社 発行



暗殺事件の翌年、ジョンソン大統領の勧告で設置された暗殺事件調査委員会いわゆるウオーレン委員会の最終的報告書である、すべての研究、疑問の提起はこの公式報告書”ウオーレン報告書”に対する批判もしくは疑問の形で執筆されている。現在アメリカにおいて、この報告書を100%信用している国民は皆無であるが、何といっても国家の威信をかけたレポートである為その調査内容は多岐にわたり詳細をきわめている、当然研究には絶対に必要な一冊である。なお、この報告書の作成の為開かれた公聴会、証拠物件の調査の詳細にかんして全26巻の付属文書もアメリカで刊行されているが、これは私の知る限り邦訳されていない。



二〇三九年の真実




落合 信彦著 
昭和52年11月25日初版 
ダイヤモンド社 発行



日本人による徹底したケネディ暗殺研究の書としては最初の、そして最も優れたものであろう、70年代初めの段階のものとしては望みうる最高のものといえる。著者はギャリソン検事がクレイ・ショーの裁判に向けて調査したこととほぼ同じ事を調べ、同じような結論に達した。本書をきわだって特色あるものにしているのは、あれだけ早い時期に、ダッラスの事件とウオーターゲート事件とを結び付けたことである。ハント、スタージェスといったウオーターゲート事件で知られるようになった男達が当日ダラスにいた事実をはじめ、入り組んだ人脈のなかに、両方の事件を結ぶものが明確に存在することを明らかにした。さらに、この人脈の中心にいるものとしてリチャード・ニクソンを指摘したのだ。



秘密工作「ケネディ暗殺」”天国からのメッセージ”




土田 宏 著 
平成15年11月22日初版 
彩流社 発行



事件発生40年を期して発売された日本における事件関連最新作。過去の研究成果を体系的に再構築した力作。すでに死亡した海軍高官イニシャル”A・B”なる人物の告白の形式をとって筆を進めるが様々に起こったエレメントが見事に結びついていく事に驚きを隠せない。中でも6階における”薬莢”に関する考察は新たな問題を提起する。その読み易さも含めて必読の書であることは間違いない。



ベスト・エヴィデンス(上下)




デヴィット・リフトン著 土田 宏訳
昭和61年2月25日初版 
彩流社 発行



検視報告書を10年以上も徹底的に読むことによって、ここに書かれていた傷のあまりにも異常な状況から、遺体はダラスとベセスタの間で変造されたと結論した。場所はおそらくウオルター・リード陸軍病院、目的は銃弾の方向を前から後ろにするように傷を変造する事、そして体内に残った銃弾を摘出する事であった。この遺体変造という行為によって、オズワルドを囮として配置した意味がでてくるし、真犯人を隠し、逃がす事も可能になる。つまり、陰謀は完全犯罪となるのだ。この調査が、下院暗殺調査特別委員会の設置につながり、さらにこの委員会によって事件当時だされていた軍の緘口令も解除され、多くの証人を得ることとなった。上下二巻のこの大著は、ケネディ暗殺事件研究にかんする最も重要で貴重な文献といえる。



大がかりな嘘




マーク・レーン著 飯塚 忠雄訳 
平成3年5月25日初版 
扶桑社 発行



著者は、事件直後より陰謀の可能性とオズワルドの無実を主張してきた。元CIAのヴィクター・マーチエッテイーは彼の著作の中でウオーターゲート事件の被告ハントが暗殺当日ダラスにいたと書き、彼と暗殺事件との関連を示唆した事から、ハントは名誉毀損の裁判を起こした、第二審から被告側の弁護士となったのが本書の著者レインであった。本書はこの裁判をめぐって、著者がマーチエッテイーの主張の正しさを証明していく過程を回想したもので、ハントはCIAの関係者として暗殺事件にかかわっていたと証明している。結論として彼は、その中心人物として、ジョージ・ブッシュを首謀者と断じている。



JFK謀殺 医師たちの沈黙




チャールズ・クレンショー著 岩瀬 孝雄訳 
平成3年11月30日初版 
早川書房 発行



この本は、事件当時パークランド病院の研修医だった著者が、大統領が運び込まれたときから、その二日後に容疑者オズワルドが大統領と同じ救急室で息を引き取るまでの間に、病院内や救急室内で経験した事の回想である。彼は大統領は傷の様子から、前から撃たれたと強調する、そして、後に見た検視写真との違いから、ダラスからベセスタの間に、遺体には何かが起きたと確信する事になる。オズワルドの治療中に救急室にかかってきた電話にたまたま出た彼は、オズワルドの臨終の言葉が欲しい。という、ジョンソン新大統領の要請を受けることになった。しかし、この事で彼は新大統領がなんらかの形で関与していると信じる様になる。



JFK ケネディ暗殺犯を追え




ジム・ギャリソン著 岩瀬 孝雄訳 
平成3年2月15日初版 
早川書房 発行



事件当時ルイジアナの地方検事だった著者は、ふとした事からフェリーという男が事件に関係しているらしいと、調査を開始。もう少しで宣誓供述書を取れるという時、彼の不審な死に直面する。このため彼の仲間だったクレイ・ショウを裁判にかける。本書はこの裁判に著者が敗れるまでの記録である、その後、彼の追及した方向は間違っていなかったことが明らかになっている。著者は、この事件をCIAなどによるクーデターと規定し、ベトナム戦争を継続するのに邪魔だった為に殺されたと結論する、この推論から、おのずと陰謀の黒幕が暗示されている。



アメリカを葬った男




サム&チャック・ジアンカーナ共著 落合 信彦訳 
平成3年4月10日初版 
光文社 発行



シカゴマフィアの大ボス、ジアンカーナの弟が書いたもので、マフィアの内幕を示す好著である。ケネディが政権についてから、ジアンカーナを無視するようになった事、その為ケネディに恩を仇で返されたと感じた大ボスが、事件を計画し実行した首謀者であると指摘する。事件の真相に関しては、こRまで発表されたものをつなげた感じはいなめない、マフィアの掟をやぶって内幕を語った書物としての評価のほうが高い感じがする。



ケネディの道




シオドア・ソレンセン著 大前 正臣訳 
1987年1月初版 
サイマル出版会 発行



ケネディが下院議員時代からその死まで11年間に渡って補佐官・大統領特別顧問の重責を担ってきた著者は、ケネディの分身とまでいわれた人物である。ケネディの重要な演説のほとんど統べてが彼の草稿になる、と言われている。その彼がケネディとの11年間を克明に描き出した本書は、ケネディの掲げた理想を、時代時代の会話の中からみごとに書き残している。ケネディの理想とした政治理念を知る上で最も貴重な文献と言えよう。



JFK ケネディ暗殺の真相を追って




関連記事・論争の集約  中俣 真智子 他訳 
平成4年12月9日初版 
キネマ旬報社 発行



映画”JFK”が発表される直前から、アメリカ言論界は賛否両論の渦に巻き込まれ、あらゆるケネディ暗殺事件研究者達の論争がくりひろげられた。本書は映画”JFK”の評価を巡って繰り広げられた論争を集大成したものである。基本的には研究者達の論争内容をそのまま記述している為、ある程度の基礎知識が無いと理解できない部分が多い。(この、ホームページを統べて読んでいただいた方には、十分理解できます!コマーシャル)  同時に映画”JFK”の全編のシナリオが付いており、一読の上、再度映画を観ると理解が深まる。



オズワルド



ジョン・ニューマン 著   浅野 輔 他訳  
平成8年12月24日初版 
TBSブリタニカ 発行



ケネディ関連の著作のなかでは(日本で)`おそらく最新のもの、暗殺事件の犯人とされるオズワルドに焦点をあてて、1959年彼がソ連に亡命した時から、1963年11月の死までオズワルドの行動のすべてを詳細に検討している。小生もまだ完読していない為詳しく述べられないが、前半部分を読んでみると彼の行動の詳細を検討する為の資料としては、相当詳しく研究されている。



キューバ危機「十月の悪夢」




阿南 東也 ・NHK取材班 著 
1992年11月30日初版 
日本放送協会 発行



1992年NHKが放映したドユメンタリードラマ「キューバ危機」のスタッフが上梓した本。通常の歴史本以上に、その構成・展開など、まさに一気に読破させずにはいられない出来栄えとなっている。キューバ危機の時代を知らない方々には、その当時の緊迫感が誌面にあふれ、臨場感を体験するには持ってこいの本と言える。その歴史考証の正確さも含めてボビーの著書「13日間」と併読すればキューバ危機におけるアメリカ側の対応の全てが解る一冊と言える。また、当時アメリカ側が知り得なかったソ連側の対応、カストロ議長の人間味あふれる言動、ソ連軍前線の兵士の逸話など必読に値する一冊である。



わが子ケネディ




ローズ・F・ケネディ 著 
昭和49年5月15日初版 
徳間書店 発行






ケネディの戦争




松岡 完  著    
1999年3月5日初版 
朝日新聞社 発行






ケネディと共に




ピエール・サリンジャー 著 小谷 秀二郎 訳 
昭和41年9月20日初版 
鹿島出版会 発行



ピエール・サリンジャーはケネディ政権の主席報道官として活躍。ケネディ政権の顔としてマスコミに対する対応をいってに引き受けていた、この本はケネディとの出会いから、ケネディの死まで政権内での事件や内輪話を紹介する。



ケネディ・栄光と苦悩の一千日(上下)




シュレジンジャー著 中屋 健一訳
1966年9月20日初版
河出書房新社 発行



大統領時代のケネディを知るうえでの、私の考えでは多分最良の文献であろう。特別補佐官としてハーバード大学教授の職を捨ててホワイトハウスに乗り込んだ著者らしく文章は洗練されケネディの心の内面を上手く表現した名著である。ケネディの1000日間に及ぶ大統領時代に起こったさまざまな問題の事実関係を知る上でも貴重である。当然ピュリツアー賞受賞作である。



ケネディ家の人々(上下)




ピーター・コリヤー 著  鈴木 主税 訳  
1990年12月10日初版  
草思社 発行



ケネディ家の歴史を網羅したこの本はアイルランド移民としてボストンの町に第一歩を記してからロイヤルファミィリーとしてアメリカ人の心の支えとなった現在までを網羅した”ケネディ家の歴史”を知るうえでは貴重な文献である。特にジョー・ジョン・ロバートの三名を中心に記述が進んで行く。



ケネディの遺産




シオドア・ソイレンセン著 山岡 清二訳 
1970年4月10日初版  
サイマル出版会 発行



ケネディにとっての最高のブレーンであったシオドア・ソレンセンが名著”ケネディの道”に続いて出版した本がこの”ケネディの遺産”である。ジョンに加えてロバートとの繋がりを紹介しながら、二人の哲学の自己発展の過程を明らかにしその生涯と業績から国民としての生き方のモデルとして二人を取り上げている。



ケネディはなぜ暗殺されたか




仲 晃 著 
1995年1月25日初版 
日本放送協会 発行



多分、日本においてはケネディ事件研究の第一人者と思われる仲先生の著作である。アメリカ近代史の研究者としても著名な先生はケネディに関する様々な著作を世に出していらっしゃいますが、この本は事件の些末な事象には背をむけ、本当の諸悪の根元に挑戦した骨太なシナリオである。



危機の年(上下)




マイケル・ベシュロス著 筑紫 哲也訳 
平成4年7月29日初版 
飛鳥新社 発行



ケネディとフルシチョフ。この宿命的な二大巨頭は1960年代の初頭、もっとも冷戦の深刻な時代を共有した政治的指導者であった。片や一介の炭坑夫の息子、片や大富豪の息子。この一見まったく相容れない二人は世界の運命をその肩に背負って対立したが、いつしかお互いを認め合う友情すら芽生えていったのである。この本は冷戦と頂点の時期を二人の指導者を中心に据えて考える読み応えのある本である。



ある大統領の死(上下)




ウイリアム・マンチェスター著 宮川 毅 訳 
昭和42年4月30日初版 
恒文社 発行



ご存知ケネディ暗殺事件に関する、ケネディ家としての準公式記録である。マンテスターは事件後、ケネディ家からケネディとその死に関する記録の制作を依頼される。したがって、当時のホワイトハウススタッフやケネディ家に関係するあらゆる人物の全面的協力を得られている。事件研究者達はその日その時の関係者の動きや関連をほとんどこの本から引用している。



平和の為の戦略




ジョン・F・ケネディ著 細野 軍治他訳
昭和36年2月15日初版
日本外政学会 発行



ケネディ研究には必携の書である。ケネディの下院議員・上院議員そして大統領としてのケネディの演説を、各テーマごとに分類してそれぞれの諸問題に対してケネディがどのような発言をしたのかを紹介している。題名の”平和の為の戦略”はケネディが、よく使用した語句であり、かれがもっとも好んでいた言葉から取っている。



ケネディとニューフロンティア




中屋 健一著  
1984年9月25日初版 
清水書院 発行






ケネディ暗殺




ロバート・モロー著 河合 洋一郎訳 
1996年11月10日初版 
原書房 発行






大統領の陰謀




バーンスタイン・ウッドワード 共著 常盤 新平訳  
1974年3月 初版 
立風書房 発行



まさに歴史に残る本とはこのことを言うのであろう。この一冊の本がこともあろうにアメリカ合衆国大統領を辞任にまでおいこんだのである。ワシントンポストの若手記者カール・バーンステインとボブ・ウッドワードの二人はある匿名の人物”ディプスロート”からニクソン大統領の陰謀の存在を示唆される。それからの二人はついには大統領辞任にまで突き進んでいく。まさにケネディを離れても必読の本であろう。



権力の終焉




H・R・ハルドマン 著   大江 舜 訳  
昭和53年6月5日初版 
サンリオ 発行



ハルドマンはニクソン政権の大統領首席補佐官としてホワイトハウス内部ではナンバーツウの立場に居た。ウオーターゲート事件の全貌を把握していた唯一の人物であろう。この著書はニクソンとの出会いからニクソン政権の崩壊まで内部資料を赤裸に披瀝した本として、”大統領の陰謀”と共にウオーターゲート事件研究には絶対に欠かすことのできない本である。



陰謀の報酬




ジョン・ディーン 著   読売新聞外報部 訳  
1978年6月20日初版 
読売新聞社 発行



ニクソン政権の法律顧問でありウオーターゲート事件に連座し逮捕されたジョン・ディーンの回顧録である。ハルドマンと共にウオーターゲート事件を内側から見た記録として貴重な文献である。しかし、「権力の終焉」も、この「陰謀の報酬」にしても、やや自己弁護的なニュアンスが含まれてしまうのは致し方ないのであろうか。



ケネディと共に12年




エベリン・リンカーン 著 宮川 毅・倉田保雄 訳 
昭和41年1月5日初版  
恒文社 発行






勇気ある人々




ジョン・F・ケネディ 著 下島 連訳  
昭和33年6月5日初版  
日本外政学会 発行






誰が大統領を殺したか?




トーマス・ブキャナン著 内山 敏訳  
1964年6月15日 初版 
文芸春秋新社 発行






汝の父の罪




ロナルド・ケスラー著  山崎 淳訳 
1996年6月1日初版  
文芸春秋社 発行






永遠の炎




坂西 志保 著 
昭和39年4月25日初版  
時事通信社 発行






ケネディ大統領演説集




長谷川 潔 訳注 
1985年7月15日初版 
南雲堂 発行




一部書評は、文芸春秋社のJFK暗殺の真実より抜粋