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1960年代初頭、最年少、初のカトリック教徒の合衆国大統領として注目をあびたが、任期中の63年に暗殺され、世界中の驚きと哀悼をうけた。
1917年、マサチューセッツ州ボストンに、銀行家ジョセフ・パトリック・ケネディの次男として生まれる。父はフランクリン・ルーズベルト大統領政権の駐英大使をつとめた。40年にハーバード大学を卒業。第二次世界大戦への準備不足を指摘した卒業論文、「イギリスはなぜ眠っていたか」で注目される。アジア太平洋戦争がはじまると海軍に志願、魚雷艇の艇長となりソロモン沖海戦で撃沈されたが、部下を救助する軍功をたてた。戦後、民主党に入党したケネディは1946年、マサチューセッツ州から下院議員選挙に出馬して当選。52年には上院議員に選出された。53年、ジャクリーン・ブービエと結婚。57年には英雄的政治家の伝記「勇気ある人々」をあらわし、ピュリッツァー賞を受賞した。
1960年の大統領選挙では、リベラル派を代表して立ち、選挙参謀に弟ロバートら、才能ある若い政治家をすえて、指名を獲得。彼らは、大衆や進歩的知識人の関心をよぶニュー・フロンティアをスローガンに掲げるなど、巧みな選挙運動を展開した。共和党大統領候補ニクソン副大統領とのテレビ討論では、防衛・経済問題がとりあげられ、ケネディは落ち着いた若々しい話しぶりで、新指導体制の必要性を訴え、わずかの差で勝利した。 |